2023申請書新規追加項目「転倒防止等」について:産業健康運動指導士より
残暑お見舞い申し上げます
皆様、こんにちは。いつも当HPをご覧いただき、誠にありがとうございます。
私はこのブログでは初登場になります(笑)、産業健康運動指導士の向井と申します。
本日は、先日開催されたの第6回WGの資料の中から、2023年度申請書素案で追加された項目内に私の視点から、とても気になる項目が追加されていましたので、そのことについて少しお伝えさせていただきます。
このサイトをご覧の皆様は、すでに健康経営に取り組まれているか、取り組む準備をされている方だと思いますので、ご存じかと思いますが、健康経営を進める背景の一つに ○従業員の高齢化 というものが挙げられています。
身体的、精神的な老化の進み方は個人差が著しいとの記載はありますが、WHOでは、65歳以上を老年期または高齢期としています。
今や、60代現役というのは珍しくなく、健康診断始め、がん検診などでの再検査率や治療費などが上がるのは当然のことながら、身体的負担は血液検査等だけではありません。
今回2023の申請書に追加された項目に、「転倒予防、事故(転倒、腰痛含む)発生予防、運動機能のチェック(体力測定、転倒等リスク評価セルフチェック、フレイルチェック等)を定期的に行っている」などが追加されております。
※フレイルとは、日本老年医学会が2014年に提唱した概念で、「Frailty(虚弱)」の日本語訳です。 健康な状態と要介護状態の中間に位置し、身体的機能や認知機能の低下が見られる状態のこと。
職域において、転倒予防・・・。素案を目にし、改めて日本の現実をKKAKスタッフ間で真剣に考えなくてはと身の引き締まる思いでございました。
転倒予防やフレイルなどと聞くと、それこそ一部の高齢者の話でしょ!と思ったそこのあなた!!!これは他人事でも先の話ではないのです。今の生活習慣が、後の自分なわけですから、若いからと言って運動を怠ったり、違和感や痛みを放置していては、5年後、10年後どうなることか。ということです。
ではみなさん、いきなりですが、ご自身の状態チェックをしてみませんか?
両手の親指と人差し指で輪っかをつくり、ご自分のふくらはぎ(一番太い場所)を囲んでみてください。
いかかですか?
① 囲めない ②ちょうど囲める ③隙間ができる
※(出典:東京大学高齢社会総合研究機構・飯島研究室のサイト「フレイルを知ろう」)
※ サルコペニアとは、加齢による筋肉量の減少および筋力の低下のことを指します
これは、自分の筋肉量がチェックできる「指輪っかテスト」という簡易的なテストです。このテストでも、定期的に行えば評価チェックとしても使えますので、是非取り組まれてみてください。
私の言葉で伝えると、①理想的 ②今は大丈夫 ③要注意 という状態です。
出典の東京大学教授の飯島勝矢さんのデータによれば、③隙間ができるは、筋肉量が減り筋力低下の恐れがあり、2年後のサルコペニア新規発症リスクは3.4倍②2.1倍①1倍で、それに伴い、介護や寝たきりになる確率が高くなるのはもちろんのこと、その後4年にわたり経過を追った調査では、③は①に比べ、3.2倍も死亡率が高かったという解説があります。
適切な時期に適切な対処が必要です。それを職域でできるのはとても好ましいことだと思います。
また当協会では、簡易テストだけでは物足りない、もっとしっかり従業員のケガや転倒リスクを下げたいとお考えの経営者様、担当者様の方の思いに応えるサービスをご用意しています。
必要な方はこちらのサービス案内ページをご覧ください。
職域向けケガゼロプロジェクト
一緒に転倒予防を始め、様々な課題解決を進めて参りましょう。まずはお気軽にお問合せください♪♪
向井