仕事と介護の両立支援について【寄稿文紹介】

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ご縁を頂いている浄土真宗本願寺派(西本願寺)深機山妙行寺(鹿児島市和田)の門徒様向け情報誌Minori誌に、今年1月にミドルエイジのための終活ライフプラン塾で話をいたしました仕事と介護の両立支援についてのお話を寄稿させて頂きました。

有難い機会をいただきました。全文を以下に紹介いたします。

タイトル:介護離職する人が毎年約10万人います

     ~望まない介護離職0(ゼロ)の社会を目指して~


「健康経営」とは、と私たちの仕事

人は健康な状態を望みながらも、動けなくなるまで無理を続けてしまったり、自分の健康を過信して栄養ドリンクや薬で乗り切ってしまったりします。人間、そんな時もありますが、頑張った後には上手に休養する事を常とすると元気に活躍できる状態に長くおられます。そんな健康づくりの知識を実践できる力をヘルスリテラシーと言います。企業が皆でヘルスリテラシーを習得して、変化する社会に対応しながら成長する経営方針を”健康経営”といい、私たちは企業の在りたい姿を”健康経営”で実現するための実動支援をしています。そのための一つに、仕事と介護の両立支援があります。

介護離職の現状 

今、産業界はどの業界も人手不足で悩んでいます。今年は団塊の世代が75歳を迎える年で、現役世代が親の介護に直面する確率がぐっと上がっていくと予想されています。1月18日の「ミドルエイジのための終活ライフプラン塾」では、親の介護が理由で望まない離職をする人を無くすために、企業側が仕事と介護の両立支援として行うべき制度や取り組みと、本人が知っておくべき制度や心構えを紹介しました。この人手不足の中、毎年約10万人が介護を理由に退職しています。そのうち8割は、もったいなくも無職のままです。そして、国の制度の介護休業の取得率は2%程度で制度が企業にも働く人にも十分にしられていないことが明らかです。

2025年4月から企業に義務化されること

介護に直面したことを誰にも相談できず望まない離職をしてしまうことは避けなければなりません。国は2025年4月から育児介護休業法を改正し、企業に仕事と介護の両立支援の雇用環境整備として①研修の実施 ②相談窓口の整備 ③事例の収集・提供 ④両立の方針の周知 の内いずれかを行うことを義務化し、個別の支援制度として ①介護に直面した人と ②今年40歳になる人への制度の周知と意向確認を義務化とします。40歳は介護保険料が引かれ始める年であり、その時期から仕事と会議の両立支援のイメージを持ち始めることは、望まない介護離職を避けるのに十分か効果があると考えられます。

家庭版「縁起でもない話をしよう会」のすすめ

私は、妙行寺での「縁起でもない話をしよう会」の進行役として参画しています。家族の介護は誰もが考えたくないことですが、もしそうなったら・・・と気持ちを語り合うこと無しに、お互いに納得ある人生は作られにくいと考えます。本人が40歳/親が65歳になったら、じわじわと語り始めるいい時期になります。そして、実際に介護が始まると”親戚コメンテーター”という何の手助けもしないのに口だけ出す存在が出てくるようなので、その存在に踊らされないためにも、家族版「縁起でもない話をしよう会」を是非、開催し始めてください。親は子の離職を、また子からの介護を全く望んでいないかもしれません。

介護は「情報」と「マネーの見通し」が鍵!

いくら国の制度が整っても、それを実施する責任があることを企業が知らなければ大問題ですし、またそれを必要な働く人が知らず使わずじまいだったら全く意味なしです。介護は「情報」と「マネーの見通し」が鍵となります。大切なキャリアを望まない介護離職で中断させることのない様に、ツボを押さえた研修の提供と働きかけやすい企業の体制づくりをサポートしていきます。準備は早いに越したことはないので、お気軽にお声かけください。

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後日談:この話をしたとある中小企業の経営者さん 「でも、介護のアンケートとかとって全員が対象者の可能性があった場合で休業の申し出が重なった場合、休みはちょっと・・と言えなくなったら、藪蛇じゃないかな」と恐れを感じておられました。本音を話して下さって有難うございます と思いながら、「そのままの状態を従業員の方と共有して、これをどう乗り切ろうかまず語ることはできそうですか?」と訊ねたら、「それはできる」と即答でした。その信じる力があるならば会社側がただ抱えるのではなく、それぞれの従業員の方にキャリアを積み続けって言って欲しいからその課題を皆で考え乗り切っていく方針だと伝えていくことで開ける道があると私は確信しています。
何か思う所ありましたら、是非、お問合せいただけたらと思います。

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鹿児島健康経営アドバイザー協会(KKAK) 上村ひさみ
~ 健社来福:健やかな企業には福来る ~

◇健康経営始めたいけど、どうやっていいか分かりません
◇うちの健康経営、もう少し楽しく取り組みを進めたいけど方法が分かりません
◇次の申請はチャレンジしたいけれど、自信がありません
◇経営課題の解決に健康経営を活用したい などなど
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